俺の故郷ではウェルメイドなセメントが採掘される。

三重県の最北端から呟くサブカルとフィロソフィ、最新のブライダル事情と生まれ来る息子について。

衣裳合わせ。

結婚式の準備に於いて、まず新郎新婦間の摩擦が起こる場面はおそらく「衣裳合わせ」である。

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式場選びまでは二人とも程良い変性意識状態でこなせる。しかし、挙式約半年ほど前に設定されるドレス選びで温度差が浮き彫りになる。

希望に満ち溢れた新婦があれこれと選び、試着し、少しばかり髪型を合わせて、写真を撮る。
ドレス、白無垢、色打掛。ちょっと引き振袖も着てみようかしら。

考えれば分かる。デートで買い物に出掛け、デパートで試着を繰り返す彼女をソファで待つ彼氏の表情は曇っているではないか。
新郎は先程試着したドレスとの違いもよく分からなくなり、早く終わらないかな、、と言う禁句を呟く。
ここから問題が大きくなり始める。

この件を難なくクリアするポイントはただ一つ。


新郎が「思ったことを言わない。」ことだ。

ただ無心に(メディテーションを繰り返し)試着完了を待ち、写真に収める。だけである。
新婦もあれこれ着ている為、基本軸が次第にぶれてくる。そこに新郎が真面目に意見するとさらにブレる。

結婚生活の全てが、否、人生の縮図がこの衣裳合わせの数時間に凝縮されていると大袈裟に言っても、頷く経験者が少数であれいるのは確かだ。

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